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[迷文・SS]あるソラのハナシ
普通に日記を書くと多方面に迷惑をかける愚痴日記になる上に、
あとで自分で見てウワーとなって布団の海に沈みこんで動きたくなくなる現象が起きそうなので、こういった形で。
日常生活でとくに言うこともなかったですしね。
あ、昨日ちょっと植え替えやったよー、くらい。わーい。
というわけで、推敲も一切してない日記のSSになってますが、続きどうぞ。
あとで自分で見てウワーとなって布団の海に沈みこんで動きたくなくなる現象が起きそうなので、こういった形で。
日常生活でとくに言うこともなかったですしね。
あ、昨日ちょっと植え替えやったよー、くらい。わーい。
というわけで、推敲も一切してない日記のSSになってますが、続きどうぞ。
昔むかしあるところに、ヒトがいました。
その人は、空に飛ぶ島のすぐに下に住んでいました。
その人は・・・便宜上、ソラとでも名前をつけましょう。
ソラは、その島から落ちてくるもので生活していました。
他にも、そんなヒトはたくさんいました。
だから、自分が欲しいものは、自分の頭の上で受け取らないと、すぐ他の人にとられてしまいますから、ソラもいつも、両手を空に差し伸べていました。
ソラの頭には、リンゴが落ちてくる日もあれば、ナイフが落ちてくる日もありました。
冷めたスープらしきものが落ちてきてソラの頭をぐっしょりぬらしてしまうこともありました。
ソラには、落ちてきているものが何なのか、自分で受け止めないとわかりません。
他のヒトはいいます。
「危ないものは避けなさい」「受け取っても、気にしないで捨ててしまいな」
でも、ソラには分からなかったのです。
受け取るまで、手にとって考えるまで、それは食べ物か、生活に役立つものか、落ちてきたときに自分を害しただけものだったのか、分からなかったのです。
ある日、他のヒトの頭に、ナイフが落ちてきました。
あるヒトは、そのまま脳天に刺さって死んでしまいました。
あるヒトは、それを避けて、地面に落ちたそれを見向きもせず、次は何が落ちてくるのか空を見上げていました。
ソラは、落ちてきたナイフで大きなケガをしましたが、それを受け止めました。
そして、このナイフはヒトを傷つけるものであることを学びました。
ある日、他のヒトの頭に、リンゴが落ちてきました。
あるヒトは、おいしそうなリンゴの収得にうれしそうでした。
あるヒトは、あれはナイフかもしれないと、それを避けて、地面に落ちて砕けたリンゴを見向きもせず、次は何が落ちてくるのか空を見上げていました。
ソラは、落ちてきたリンゴで頭を打ちましたが、食べ物の収得がうれしくて、前に拾ったナイフで皮をむいて食べました。
ソラは、目がよくありませんでした。
「落ちてくるものをよく見て、受け取るか避けるか決めなさい」
あるヒトは前そう教えてくれましたが、ソラは受け取るまで、それが何かのか、わかりません。
自分を殺すとするナイフかもしれない。
自分を助けようと生かそうとするリンゴかもしれない。
そして、そのナイフでだって、実際受け止めて、自分で考えてみなければ、
「ただ自分を傷つけるために来た」のか「自分を助けるために、役立たせるためにきた」のか、分かりません。
彼にとって、それは間違いなくナイフで、凶器でした。でも、それは彼を生かすのに大事に役立つものでした。
ある日、他のヒトが死にました。
リンゴに毒があったのです。
ナイフは避けて、リンゴばかりとっているヒトでした。
ある日、他のヒトが死にました。
餓死でした。
落ちてくるものがナイフだったら自分は死んでしまうとおびえ、
空から落ちてくるものを待つのが怖くなって、餓死しました。
ある日、ソラは動けなくなりました。
大きなナイフが落ちてきました。
たくさんケガをこしらえて、もう、リンゴを得るために空を見上げて待つことができなくなりました。
リンゴもナイフも両方受け取って考えるのは、ソラくらいのものでした。
皆、自分の基準で、ああ、これは自分に役立つものだ、これは自分を傷つけるだけのものだ、と決めて、受け取るかどうかを決めてから、受け取っていることに、そのとき気づきました。
ソラは賢くなかったのです。
涙が止まらなくなりました。
真面目にナイフもリンゴも、落ちてくるものは全部受け取ってきました。
自分に落ちてくるものは、全部。
ナイフだけ防いだり、リンゴもカゴで受け取ったり、
そんなこと、ソラには出来なかったのです。
ソラは、もうナイフが怖くなりました。
空を見上げてリンゴを待つことが出来なくなりました。
もう、空は大嫌いだ、となきながら地面を見つめることしかできませんでした。
でも、空を見上げることができなくなれば、彼は簡単に餓死してしまいます。
彼は苦しみました、とてもとても。
「すべてを真に受け止める」のか、
「すべてを受け流す」のか、
彼にはどっちかしか、できなかったから。
そして、
すべてを真に受ければナイフのケガで動けなくなって、
すべてを受け流せば得られるはずだったリンゴを逃して腹を空かせるでしょう。
地面を見つめてはいずるソラに、いっぱい死体とナイフとリンゴが目に入りました。
ナイフを受けて死んだヒトと、ナイフを警戒して見落としたヒトのリンゴでした。
それらは全部、腐っていて、とても食べれそうにありません。
リンゴだって、本人が、その手でちゃんと受け止めて食べてあげなければ、地面ですぐに腐ってしまいます。
ソラを天空に浮かぶ島の上から見ていた少女が居ました。
彼女は、空の上からソラをたまに見ていました。
そして、ソラがやせ細っていることに気づき、一生懸命、その方向へ、リンゴを投げました。
ソラは気づきません。
そんな好意からのリンゴだと、気づきもしません。
ああ、ナイフが落ちてくる。
そう思って、ソラは逃げてしまいました。
それらは全部リンゴでした。
でも、ソラにとっては、それはナイフでした。頭を打ち付ける鈍器と同じでした。
あの子にはもう、何も食べさせてあげられないのだ、と少女は涙にくれました。
そのことを、ソラは知りません。
ソラは、自分が孤独に生きていると思っているのですから。
少女はある日、気づきました。
そうだ、投げるからいけないのだと。
島の住人は、下へ降りてはいけません。それは厳しいおきてでした。
それを知ってなお、カゴにたくさんのあふれんばかりのリンゴをもって、ソラの元へと急ぎました。
ソラがいました。
地上につくと、すぐに少女は発見できました。
ソラに、彼女は自己紹介をしました。
そして、今までにやってきたことを言いました。
そう、リンゴを投げていたことです。
ソレ聞いて、ソラは怒りました。
「アレは僕を脅かすつもりでやったのでしょう」
「アレは本当はナイフが混じっていたのでしょう」
「ボクが、リンゴが欲しいといいましたか、あなたに」
少女は泣き崩れます。
善意でやったことはすべて、彼にとっては、ナイフを投げつけられたのと同じことだったのです。
彼には、彼女の投げたリンゴは全部、彼にとってナイフと同じだったのです。
そして、たくさんのリンゴを持ってきたことを明かしました。
善意だったことを伝えました。一生懸命、伝えました。
昔から見ていたことを教えました。
あのときのソラは、全部受け止めることのできる勇気ある少年だったことを教えました。
ソラは、泣いていました。
自分がこうなりたくてこうなったんじゃない、とソラは泣き続けます。
天空の島のヒトたちが、もし、リンゴを直接、ぼくらの目を見て渡してくれていたのなら。
きっとこうはならなかった、そう、あなたみたい。
少女は言います。
いえ、今のアナタには、直接渡したリンゴでさえ毒リンゴに見えてしまうと。
少女は、もってきたリンゴを目の前に出しました。
「さあ、食べてください」
ソラは唸ります。そのとおりでした。絶対に毒リンゴだ、と思っていまいます。
少女は問います。
「リンゴは、おいしいですか?」
ソラは言います。
「リンゴはおいしいです、が、毒リンゴは怖いです」
少女は問います。
「ナイフは、恐ろしいですか?」
ソラは言います。
「ナイフは恐ろしいですが、生活に役立ちます」
少女は問います。
「私は、どれに見えますか」
ソラは言います。
「毒リンゴに見えます」
さらに少女は問います。
「どうすれば、リンゴに見えるようになってくださいますか」
ソラは、言葉に詰まります。
少女は言います。
「一度、疑えば、恐怖を知れば、ヒトはとても戻りづらい。
何もかもを信じて受け止めることなんて、できやしないのです。
今までのあなたが、そうでした。
そして、今のあなたは、このままでは死んでしまいます」
憔悴しきった顔でソラは言います。
「ああ、そうだろうね。でも、あんたのリンゴは食べない」
「なぜですか?」
「あんたの抱えてるそのリンゴ、とっても量が多いんだ。
知ってるか、こっちの、空の下では、
受け取るときは一度に受け取んなきゃなんない。
そして、迷ってる暇なんてない。落とせば終わり。
そして量が多すぎるリンゴを受け取ったやつは、
その重さにつぶれて死ぬこともあるし、
地上に落としてしまわないうちに、
毒リンゴが混じってるかとか実は全部そうなんじゃないかと考えてるうちにたいらげなきゃなんない」
「つまり?」
「多すぎる。いらない」
少女は唸り、そして考えました。
「少し、ここで待っていてください」
数分後、少女は戻ってきました。
両手には、リンゴが二つ。
「他のはどうしたの」
「他のヒトに全部上げてきてしまいました。
だって、あなたには重く、多いのでしょう? 私の好意のリンゴは」
寂しそうに、少女が笑います。
「ああ、重すぎるよ、受け取れない、だってボクの口は一つしかない」
「だから、分けましょう。あなたにひとつ、私にひとつ」
「それすら多い、と言ったときは?」
「私はこのまま、リンゴを持って帰ります」
「よかったの、僕のためだったんじゃないの」
「そのリンゴが、あなたのためにならないなら、毒リンゴになってしまうのなら、捨てたほうがいいでしょう。
私はアナタを助けたくて来たのに、何もしてあげられない。
そう、最初から、私は毒リンゴに見えるのでしたね」
ソラは、少しだけ思案顔をすると、少女の片方の手をとりました。
「ひゃ?!」
「まだ、いらないって言ってない」
二人でリンゴをシャクシャク食べながら、
「ねぇ、キミなんていうの、なまえ」
「マリアって言うんですよ」
なんて話しています。
あげた人にはリンゴのつもり。
もらったヒトには毒リンゴ。
あげたヒトには生活に役立つナイフのつもり。
もらったヒトには自分を殺すためのただの刃。
こんなこと、世の中に結構散乱してませんか?
アナタに投げかけられた言葉、
それがリンゴか毒リンゴかなんて区別、
あなたはちゃんとできていますか?
アナタは投げかけた言葉、
相手には毒リンゴになっていないか、
あなたはちゃんと考えて渡せていますか?
リンゴも毒リンゴとしか、ナイフも凶器としか、
全部全部受け止めきれなくなった、
傷だらけのただのヒトの綴った、二人の物語。
思いつくままに書いた比ゆ表現、あと睡眠薬で後半が。
「ナイフ」とか「リンゴ」の意味が、読んでいる間に伝わってくださってるといいなあ。
分からなかった方もいるかもしれないので言いますと。
自分的には、ナイフは「攻撃的な他者の言葉」、
リンゴは「他人の優しい甘い言葉」なんですが。
他の捕らえ方も出来ると思いますし、それが具体例でしかないので、イメージをもっとぐちゃぐちゃに砕いていただいて、自分の身の回りで例えてみると、もっと楽しめるかなあ、とか。
書いてる間は、少し、らくになれました。
自分の心を吐き出すのは、やはり、大事なようですね。
それを形を変えて他人を自分を非難するって形でしかできないあたり、
どうしても皮肉屋ですが。
ところどころおかしいかもしれませんが。
やっぱり、作品に触るのって落ち着きます。
ゲーム創作、というか、やっぱ元は小説がメインでしたからね、うーん。
心が辛いときはシナリオ色々書くことにしよう、プログラムとかデータ入力は修行の域。
なんとなく書いてみたこういうシナリオとかって結構多いんですが、
ブログとかに出すべきかなあ。それともゲームの形にするまで待つべきか。
いや、たぶん小説にしてからのほうがいいのかな、なんて。
ゲームをあとでやると小説読んでるとネタバレ満載な気がして。
でもそっちのほうが宣伝力とかにおいても口コミ広がりやすそうだし、よさそうですね。なんて黒いことを。
では、また、気が向いたらこういうかんじやってみます。
本日はここのとこまでで。
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